姪っ子誕生!

 まだかまだかと待ちわびていた妹の子供が、今日午前一時過ぎにやっと無事に生まれてきました!ほっと一安心です。これで私はおばさんになりました!でもおばさんになった、という感動よりも、妹がお母さんになった、赤ちゃんはなんて可愛いのだろう、という2つの感慨が大きく心に響きました。

 一昨日の晩、寝る前から時折お腹をおさえて「いたたた。。。」と妹が言っており、とうとうきたか?でも陣痛の間隔が空いたり、時間を計っているうちに眠ってしまうくらいの痛みのうちはまだ本物じゃないんだよね、などと言いながら就寝しました。そして昨日朝5時半ごろ、話し声で私が目を覚ますと、妹は洗面所に座布団を敷いて座り込んで痛みをこらえており、母はすでに着替えを済ませて出かける準備をしているところでした。このとき陣痛は10分間隔。初産に最低でも十数時間はかかることを想定すると、主治医を起こすには早すぎるかも、と少しがまんし、父が準備した朝ごはんに手をつけながら、陣痛が来ると床にひざまづいて椅子を抱えるようにしてこらえる時間がしばらく続きました。6時半ごろ病院に電話すると、やはり朝食を食べてから来て、とのこと。パンよりもおにぎりの方が痛みの合間に食べやすいからと母がおにぎりを持ってきて妹に食べさせ、父が妹、母、妹の夫を車に乗せて病院へ連れて行きました。妹の夫は出産に備えて実家に泊まりこみ待機してきたのですが、あいにくこの日ばかりは新人研修の講師を引き受けていてどうしても欠勤できない日にあたってしまい、かわいそうに、後ろ髪引かれながら少しだけ病院で様子をみて出勤していきました。しかし、この朝の彼の様子は明らかに上の空で・・・いつもミルクと砂糖をいれる紅茶をストレートで飲みはじめ、パンも何も塗らずに食べ終え、着替えも忘れそうなぐらいで、仕事に行ってもずっと落ち着かなかったに違いありません。

 その後、病院についてしばらくは陣痛の間隔が5分、3分と順調に狭まっていったようで、付き添っていた母からは昼過ぎか夕方には生まれそうだという報告が来、自宅で待機していた祖母と私はそわそわと朗報を待っていました。ところが、昼過ぎに陣痛の間隔が再び開き始め、5分-7分と遠のいて長期戦に。前日夜から痛みで眠りが浅かったため、母体が疲労してきてしまったようです。5分間隔の陣痛と戦うこと12時間たっても、まだ子宮口は全開せず、夕方妹の夫が職場を早引きして駆けつけたときにも状況は朝と変わらず。夜に帰宅した父が、朝から付き添っている母を気遣い、まずいったん妹婿を帰宅させて泊り込みの準備をさせ、車で送っていって付き添いの母と交代させることになりました。これと一緒に夜10時ごろ、私も何もできないながら見舞いに駆けつけてみると、妹は痛みを逃すのによいらしい木馬のようなゆり椅子にまたがって苦しみ続けていました。朝から水も食べ物も胃に収まらず、ずっとこの姿勢でいると聞いて本当に心が痛みましたが、一緒に呼吸を合わせつつ30分ほど病室に滞在して応援しました。夜8時ごろに看護を交代してきてくれたベテランの看護師長さんの呼吸法指導で、昼間より体力の消耗が少なくなり、合間合間に少し休むこともできるようになってこれでも楽になったのだと聞いてびっくりでした。それに、母の強さと美しさというか、そんなに疲弊していても妹がとても綺麗に見えたのが印象的でした。

 その後、気が気でない母と、初の子供の誕生を待つ妹婿を残して父と私は帰宅。その後は母からの携帯メール速報を気にしながら家で朗報を待ちました。今年90歳になる祖母も、妊婦の私も、とても眠れる気分ではなかったのです。日付がかわって1時過ぎ、母から、「もう赤ちゃんの頭が見え隠れしてきた」と報告がありました。1時15分ごろ、猫の鳴き声のような産声が4回ほど聞こえたような気がしつつ、まさか、頭が見えてからそんなにすぐは生まれないだろう、気のせいで変なこともあるものだ、と思って待ち続けていると、1時20分ごろ、家の電話が1コール鳴って切れました。気になって母に電話すると「生まれたよ!」と。出生時刻はちょうど1時15分でした。私には姪っ子からテレパシーが来たかな、と本気で思います。何で1コールで電話が切れたのかと思いきや、上階で先に電話をとった父がその報告を聞いて自分だけ安心して寝た後だったのでした。おーい。お父さん、ちゃんと祖母と私も安心させてから寝てくださいよ。結局、祖母と私がまともに寝付いたのは母と妹婿が一息ついて帰宅した3時過ぎでした。

 生まれた子は3400gの元気な女の子。私は今日昼に初対面しました。鼻が高くてはっきりした顔立ちの可愛い子です。昨日あんなに苦しんだのにもう朝から立ち歩いては赤ちゃんを見て、だっこしたり、初乳をあげたりする妹の健康な回復ぶりにも驚きました。赤ちゃんは、最初何もできなくて、全てが初めてです。お乳に吸い付くのも、看護師長さんの指導でやっとできるようになりました。これからは毎日が楽しみです。私自身も、健康な子供を生めるように、陣痛に耐えられるように、ベストな体調を整えておきたいと思いました。